笑う伴奏生活

ハンブルクから愉快な共演者達を御紹介します。

芋虫教会を意地で訪ねて

 初めてのボスニア・ヘルツェゴビナ!の最初の滞在地として選んだのはモドリチャという小さな街。昨年サッカーのワールドカップクロアチアを準優勝に導いたモドリッチ選手を思い出されるかも知れませんが彼は関係無いらしいです。オシイェクからサラエヴォに電車で向かう途中どこかに寄って行こう!と思って調べたところこのモドリチャかドボイが丁度良さそうだったのでこれらの街がどんなところかちょっと検索してみたら…

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へ〜んな教会!芋虫みたい。


 全く行く気は無かったのですがその後サラエヴォを諦めてバニャルカに行くことにしたりノヴィサドからドボイへのバスが極端に少なかったりブルチコからバニャルカだとバスの乗車時間が長過ぎたり…


 …これは芋虫の神のお告げかも知れない。


 と運命を感じてモドリチャに1泊することにしたのです。

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 ボスニア・ヘルツェゴビナに入国するとモドリチャ到着前に幾つかのイモモドキを発見しましたがまだまだ本家の芋度数には及びません。いつのまにやら楽しみになって来ました。

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 バスターミナル前は寂れ度数高し。


 ホテルまでの直線距離はそんなに遠くなかったもののメインストリートを越えた後はずっとず〜っと急な上り坂で、いまここでスーツケースを手から放したらまた下まで取りに行かなきゃ(オルフェウス大作戦)と思いながらゼェゼェとホテルに到着しました。


 ガーン芋虫教会遠いんだってーショック!でっでもここまで来て見ずに帰れるかッ早起きして歩いて行ってやるッ!…なにやら旅の目的が当初と大分ズレて来た気が…。


 ホテルのレストランのおにーちゃんがトロンボーンのワイルドな男(ドイツ)に似ている…ちょっと太めだが…試しに訊いてみたらやっぱりドイツ語が話せたッ!まさか本人ぢゃあるまいな…。でも凄くフレンドリーだったのでやはり本人ではないらしい。
 食後はチェックしておいたメインストリートの端っこのビアバーでボスニア・ヘルツェゴビナスルプスカ共和国特有のビール『ネクター』を生でガブガブ頂く。明日行く予定のバニャルカでさあクーナを下ろしましょうさんが中々見つけられなかったという生ネクターをいとも簡単に飲んじゃってちょっと申し訳ない気分。


 翌朝早起き(と言っても7時半頃)して芋虫ツアー敢行。地図アプリによると片道40分近くかかるそうで多少急ぐ。これで違う教会だったらもう1度芋虫を目指す時間は無い。どうか合っていますように(何故こうなったんだろう)…。
 街を外れて非舗装道路や草むらが増えて来た。この角を曲がれば教会が見えてくるはずだ。果たして!?

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 じーん合ってた…。

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 そんなにこの教会を見たかったのかあっ!?と言われれば返す言葉が有りませんが丘の上に真っ青な空をバックに聳える様はびっくりする程美しく、芋虫なんて言ってすみませんでした…。

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 でも正面に回るとやはりイモでした。


 目的を果たし何故か大満足でホテルに戻り、小さな小さな白い猫さんに右の足から左の足と戯れられながらチェックアウトをして次なる目的地バニャルカに向けて出発したのであります。