笑う伴奏生活

ハンブルクから愉快な共演者達を御紹介します。

ハンブルク寿司仲間

 日本料理を愛する友人は多い。当然寿司の好きな友人も多い。日本人だとどうしても期待されて、「寿司パーティーやろ〜!」とせがまれすがられる。私もたま〜にせがまれすがられ、オレに料理しろってのか!と友人達の認識不足に呆れ返りつつも手巻き寿司パーティーくらいならなんとか…と過去18年間にほんの2・3度やったことがある(どっこい見事な認識)。
 しかしながら寿司に対する認識の十分でない友人もいて時に逸話を提供してくれる。先ずはウクライナのノミ男(フルート。大柄だが本番に弱く、ノミの心臓を持つの意)。
ノ「ノブエ!N(フルート・日本)達と一緒にスシパーティーをやろう!何を用意すればいい?」
の「やろうやろう!ご飯と魚と海苔とEssig(酢)と…」
ノ「Essigは無くても出来るでしょ?ご飯に魚を載せれば…。」
の「ソレハイケマセン。Essigは日本語で『ス』というのぢゃ。この『ス』が無ければ『スシ』として成り立たないのぢゃ。」
…ちょっと違う気もするが寿司には酢が必要だと伝えたかったのです。
 すると…!
ノ「なにいっするとあの時オレが食ったのは『シ』だったのかあっ!!!」
…日本人ならまだしも外国人でこのセンス。さらにノミ男は続けた。
「Essigが無かったらシパーティーでもいい!是非やろう!」
 残念ながらノミ男とのスシパーティーもシパーティーも未だ実現出来ていませんが、近いうちに必ず!と思っています。


 ノミ男の2・3年後輩にまた愉快な学生達が入学して来て楽しい伴奏生活が続きました。特にチェロの森のくまさん(ドイツ)とフルートの女神(ルーマニア)は同じ学生寮に住んでいて、彼等と飲む為にトシ甲斐も無く良く学生寮に行きました。
 5年前の2月に森のくまさんが、6月に女神が相次いで卒業し、夏休み前に寮でスシパーティー(彼等の方が日本食に関する知識がノミ男より深かった為シパーティーではない)を決行しました(ノミ男は残念ながら不参加)。
の「メガミ、1番好きな寿司ネタは?」
メ「(両手を合わせて)タマゴ。」
…安上がりだねェ君。
の「クマサン、君が1番好きなのは?」
ク「ナトー(即答)。」
…君も良い友達だ。
 勿論他にも鮪やら鮭やら色々買って楽しく食い尽くしました。それにしても女神は今では少し漢字も書けるし森のくまさんは自分で納豆を作っちゃうし(1度ご馳走になりましたがちゃんと納豆だったッ!)、いつか2人揃って函館に寿司を食べに来て欲しいです。