笑う伴奏生活

ハンブルクから愉快な共演者達を御紹介します。

内輪試宴会2024年4月

4月4日、知られざる学内演奏会改め内輪試宴会日本編(長い)。 常連というより殆ど皆勤賞だったタケシ!さん(ホルン)がメールアドレスを変えて去年連絡が付かなかったがものは試しと古いアドレスにメールを送ってみたら返事が来たッ!という訳で二年ぶりの参加…

星がきらきら独演会

3月31日、函館で地味に独演会。入場料は取らず招待客だけで何を弾いても良い気楽な演奏会で今回が3度目。前回中学の同級生が、「ちょっとくらいはっちゃけたのも聴きたいなぁ!」と言ったのを受けてちょっと楽しめのプログラムにした。・モーツァルト:フラ…

連絡船の記憶

子供の頃たま〜に本州に行く時には先ず青函連絡船で青森に渡った。青森まで3時間50分。14歳の時に青函トンネルが開通して連絡船は廃止された。もう遥か昔のことなので船内の記憶もあまりない。覚えているのは売店でキーホルダーを買うのが楽しかったことと食…

地球岬へ

3月19日、室蘭へ。丁度お彼岸だったので父が幼少期を過ごしたお寺へお参りに行った。お寺での修行は厳しかったはずだがどうやら父はなまくら小坊主だったらしくお供物をくすねたり掃除をさぼったりしていたと近年になって次々と告白し、我が少年時代の父への…

フォーレ没後100周年

3月16日、函館で演奏会が有った。函館出身の3人の後輩を励ます演奏会で、現在函館在住の先輩や後輩と合わせて9人が出演した。 ソプラノのお2人が私のピアノで!と所望してくださったので恐縮する反面、私は4日前にならないと函館に入れなかったので直前の合…

ストライキをくぐり抜けて

日本に着いて半月、思えばスリリングな出発であった…。 出発前後にミュンヘンで用事が有るかも知れなかったので今回は先ず電車でミュンヘンまで行きそこから直行で羽田へ向かうことにした。 ところがドイツ鉄道(以下DB)がそろそろまたストライキを起こすかも…

みんな変わっていない。変わったのは私だけ。

懐かしの友人にいっぱい会った学期末であった…。 ・トッポジージョ(ピアノ・台湾)練習室が空くのを待っていた時フレンドリーに話しかけてくれたにーちゃん。7年位前にもハンブルクで会ったがそれにしても20年前と全ッッッ然変わっていない。しかもオヤジ体型…

録画いっぱい

動画収録にいっぱい付き合った学期末であった…。 ・アナ(ソプラノ・ブラジル)育児休暇の1年間をハンブルクで有意義に過ごす。「年齢制限ギリギリで最後のチャンスなの!」とコンクール予備審査の為にアリアを3曲歌う。・ハイ(クラリネット・中国)ソリストコ…

批評家殿再降臨

2月21日は今学期最後の学内演奏会。具合先生(声楽・ドイツ)クラス。 先生が優しいと演奏会で棄権者続出。でもJ(ソプラノ・ドイツ)とL(バリトン・フランス)はレッスンも殆ど隔週であそこが痛いここが痛いと休むので予想通り。入学したてで副科に追われるV(ソ…

不思議な学生の話

2月16日、ドアマン先生(フルート)クラス学内演奏会。新入生が2人(内1人は日本から久々のフルーティスト!)で総勢5名。 先生が精神安定剤のような人なのでクラス内にも特に問題児はおらず…みんな精神安定しすぎぢゃねェか?と思う程演奏会が近づいてものんび…

なぜおじさんはそんなに忙しいのか?

2月15日のロボット先生クラス学内演奏会では正式ピアニストであるところのおじ(ー)さん(ドイツ)が当然ながら大車輪の大活躍をするはずで私は予定に入れていなかった。何と言っても12月におじさん担当学生を全員伴奏したんだから(しかも難しい曲ばっかり)。 …

旧友の死

先月、調律師の友人Iさんが亡くなった。まだ60歳位。30年前から知っている人。初めてお会いした時私はまだ大学生だった。3年前から闘病していたそうで一昨年退院して仕事に復帰したと聞いた時には良かったッ!良かったッ!一安心ッ!と思ったがそんな簡単な…

オーボエクラス、また秘書を失う。

2月8日、オーボエのベテラン学生W(台湾)が大学院の修了演奏を行った。 7年前に入学して最初の試演会で、「R先生をご存知ですか?私は彼に副科ピアノを習いました。」と私に訊いた。Rといえば…トッポジージョ!私と同じ頃にハンブルクで勉強していたヤツだ。…

モーツァルト祭り再び

1月28日、学内モーツァルト声楽コンクール。多分5年ぶりにシャンデリア輝くメンデルスゾーン・ホールに満員のお客様が集まった。司会のヴェニガー先生(イギリス)は超フレンドリーで彼の明るく柔らかい声は会場をホンワカした雰囲気で包みモーツァルト好きの…

今度はバンベルク響

そして翌日バンベルク響を聴きに。曲目はベートーヴェンの交響曲第7番とストラヴィンスキーの春の祭典。指揮は8年前から常任のヤクブ・フルーシャ。 7番はベートーヴェンの交響曲の中でも個人的に1番のお気に入り。第2楽章は随分クールだし最終楽章はかなり…

病明けの贅沢

1週間以上ベッドに篭っていたのは前の前の大家さんのお墓参りに行った時に別な霊を連れて来たのでは?なんて思ったりもしたがやっと回復。そしたら1月23日にはアムステルダム・コンセルトヘボウ管弦楽団が、24日にはバンベルク交響楽団がハンブルクで演奏会…

ジャイアンのいないジャイアンリサイタル

1月26日、ジャイアンリサイタル。但しジャイアン無し。代わりにピッコロを指導しているジャイの同僚Dが監視及び証拠の録画を任命された(パシリ)。 新入生が2人。中国からユーチャンが来たから1年先輩の台湾のユーシャンとの区別が難しくなっちゃった…。 もう…

病を押す必要もなく…

1月19日にやっと今年初演奏会。クラリネットの学内演奏会。 本来は無愛想先生クラスの演奏会だったのだが彼のクラスには今2人しか生徒がいないのでもう1つのA先生のクラスからも2人出るらしい。 1週間前になってA先生からメッセージ。「ウチの生徒のDとLのも…

おまけ、イェナ編。

1月3日。後1泊したらハンブルクに戻らねばなりません(涙)。さてどこに寄っていこう? ミルテンベルクは1年前に行って巨人亭休みだったしコルマールのホテルがバスタブ付きだったからカッセルのいつものホテルぢゃなくても良いしカールスルーエ近過ぎるしツェ…

元日のアルザスワイン

2024年元旦。去年に引き続き元日徒歩越境を敢行して幸せです。でもそれは実に簡単でした。国境駅ケールからどなたも歩いてじゅっぷんで隣国フランスに行けます。 ライン川に架かる橋を渡ればそこはもうストラスブール! 中央駅まで路面電車に乗ります。そこ…

年末年始旅の記①

前述の通り今回はレーガーの郷ヴァイデンから始めることは決めていました。そこから東へ行くか西へ行くか迷いに迷いました。東ならチェコでビール、西ならアルザスでワイン。20日になっても決められずにいたら具合先生クラスの宴会でドイツの学生が口を揃え…

クリスマスの音楽

時は遡りますが12月24・25日は例年1年の中で1番ヒマ。学校も閉まるし先日撮った動画を編集して、引っ越しから1年以上経つのにまだカオスな我が住処を少々住みやすくしましょう!と思っていた。 23日にピアニストのUさん(日本)からメッセージ。明日ベルリンで…

2024年明けました

謹賀新年でございます(春の海)。 年が明けると同時に日本から大地震のニュースが届きました。石川や新潟の友人達は無事を報告してくれましたが、被害がなるべく最小限に留まることを遠くから祈っています。 きよしこの夜礼拝堂からの徒歩越境(川を渡っただけ…

レーガー生誕150周年の終わりに

2023年はドイツ・後期ロマン派の作曲家マックス・レーガーの生誕150周年だった。私が初めてレーガーの曲に出会ったのは真面目にピアノを始めるより前で、子供向けの曲集に収められていた『あまりにも大胆な!』という曲だった。背景を何も知らずに弾いてロッ…

クリスマス前の音楽

12月14日。今学期2回目の歯だったクラス学内演奏会。クリスマス気分が漂う中『ヘンゼルとグレーテル』『眠るみどり児イエス』『ハレルヤ』といったクリスマスらしい曲が並んだが、讃美歌『さやかに星はきらめき』を歌う予定だったF(中国)が残念ながら病欠。 …

史上最長演奏会

『Live Music Now(以下LMN)』という財団が有る。伝説のヴァイオリニストのメニューインの提唱により若い音楽家に演奏の場を!という趣旨である。 十数年前にヴァイオリンの学生に、「ピアニストが急に出来ないと言って来て急で申し訳ないんですけど弾いてい…

ロボット先生クラス

12月7日、我らがスターコレペティであるところのおじさん(ドイツ)が何故か都合が悪くて代わりに何人か弾いてあげることになったロボット先生(ヴィオラ・ドイツ)のクラスの学内演奏会。正式に担当しているE(韓国)が直前のオーディションでめでたくオーケスト…

災いを呼ぶバレエダンサー先生

フルートのバレエダンサー先生(スイス)が今年もハンブルクにやって来た。10数年前からほぼ毎年、コロナのロックダウンも幸運に潜り抜けてもうすっかりお馴染みで毎年楽しみにしている参加者も多いことだろう。今回は残念ながら講師演奏会はナシ。でも3日間…

KANさん逝く

シンガーソングライターのKANさんの訃報から2週間以上経つ。難病公表時には、「楽観的に待っていて下さい。」と飄々としたKANさんらしいコメントでファンを逆に励ましているように思えたが残念ながら復帰は叶わなかった。 KANさんと言えば『愛は勝つ』の空前…

サロメを観て来たッッッ!!!

クラリネットの無愛想先生はハンブルク州立歌劇場のクラリネット奏者。学生達にもどんどんオペラを観に行けと勧めている。先日のレッスンでもドン・カルロは観たのか、素晴らしいから是非観に行け、サロメは今週の日曜が最後だぞ、と言ってからレッスンを始…