笑う伴奏生活

ハンブルクから愉快な共演者達を御紹介します。

2023-01-01から1年間の記事一覧

レーガー生誕150周年の終わりに

2023年はドイツ・後期ロマン派の作曲家マックス・レーガーの生誕150周年だった。私が初めてレーガーの曲に出会ったのは真面目にピアノを始めるより前で、子供向けの曲集に収められていた『あまりにも大胆な!』という曲だった。背景を何も知らずに弾いてロッ…

クリスマス前の音楽

12月14日。今学期2回目の歯だったクラス学内演奏会。クリスマス気分が漂う中『ヘンゼルとグレーテル』『眠るみどり児イエス』『ハレルヤ』といったクリスマスらしい曲が並んだが、讃美歌『さやかに星はきらめき』を歌う予定だったF(中国)が残念ながら病欠。 …

史上最長演奏会

『Live Music Now(以下LMN)』という財団が有る。伝説のヴァイオリニストのメニューインの提唱により若い音楽家に演奏の場を!という趣旨である。 十数年前にヴァイオリンの学生に、「ピアニストが急に出来ないと言って来て急で申し訳ないんですけど弾いてい…

ロボット先生クラス

12月7日、我らがスターコレペティであるところのおじさん(ドイツ)が何故か都合が悪くて代わりに何人か弾いてあげることになったロボット先生(ヴィオラ・ドイツ)のクラスの学内演奏会。正式に担当しているE(韓国)が直前のオーディションでめでたくオーケスト…

災いを呼ぶバレエダンサー先生

フルートのバレエダンサー先生(スイス)が今年もハンブルクにやって来た。10数年前からほぼ毎年、コロナのロックダウンも幸運に潜り抜けてもうすっかりお馴染みで毎年楽しみにしている参加者も多いことだろう。今回は残念ながら講師演奏会はナシ。でも3日間…

KANさん逝く

シンガーソングライターのKANさんの訃報から2週間以上経つ。難病公表時には、「楽観的に待っていて下さい。」と飄々としたKANさんらしいコメントでファンを逆に励ましているように思えたが残念ながら復帰は叶わなかった。 KANさんと言えば『愛は勝つ』の空前…

サロメを観て来たッッッ!!!

クラリネットの無愛想先生はハンブルク州立歌劇場のクラリネット奏者。学生達にもどんどんオペラを観に行けと勧めている。先日のレッスンでもドン・カルロは観たのか、素晴らしいから是非観に行け、サロメは今週の日曜が最後だぞ、と言ってからレッスンを始…

ジストニアからの復活第2弾

デュオ半地下84の演奏会の翌日、湖のお坊ちゃん(フルート・ドイツ)の演奏会。局所性ジストニアから11年ぶりの復活コンサートが昨年2月。今回はそれに続く復活第2弾で、以前から吹きたかったというモーツァルトのフルートとハープの為の協奏曲を旧友Rと共演す…

キールの教会にて

11月11日、キールの小さな教会にて尼さん(リコーダー・台湾)と少し気の早いクリスマス・コンサート。尼さんのご主人の実家の近くです。 可愛い教会! 内部も素敵ッ!素敵ですッ! 教会に響くリコーダーの純な音色はクリスマス・コンサートにぴったり。これな…

カラフルな歯だったクラス

11月9日、歯だった先生クラス学内演奏会。彼女のクラスは今学期全4人のピアニストが数時間ずつ担当することになって私は週4時間伴奏しているのだが、今回は1人のピアニストが全演奏会を弾き通すのではなく全ピアニストが少しずつ出演。残念女(話せば長くなる…

幸福の街へ

ハンブルクから電車で30分程北へ行った所にグリュックシュタットという小さな街が有りまして、「幸せの街」という意味なのです。鰊が名物で或るサイトでは、『デンマーク風の街並み』と紹介されていました。 先週2度目の訪問をして来ました。前回いつ行った…

マイゼン先生追悼演奏会

ミュンヘンに行って来た。 ミュンヘンと言えば我が初欧州都市。ヴァイオリンのケイコサンとの2重奏でコンクールに参加したのが25年前。今までの人生の丁度中間地点だったことになる。欧州の扉を叩く機会をくれたのはケイコサンであった。 また、大きな影響を…

人生最悪の5分間は辛くも回避された

9月20日にドイツに戻って来て10月12日にやっと今学期最初の演奏会。私は本当にこの学校に属しているのか? フルートのJはジャイアン弟子。ドアマン先生の下で勉強を始めたが先生が少々優し過ぎたらしく2年後にジャイアン先生クラスに移籍した。一昨年の学部…

機内にて映画を観まくる

ハンブルクに戻って来ました。思った通り涼しいです。帰りの飛行時間は13時間40分。さぁ映画を観ましょう!と思ったら搭乗直前にアナウンス。「残念ながらイヤホンが十分にご用意出来ません。必要なお客様はご自身でご用意下さい。」 !!!!!! ふざけん…

らしくない独演会

9月16日、旧函館区公会堂にて独演会。『ざいだん出前コンサート』だそうです。 小学生の頃古い洋風の建物が好きで何度か連れて行ってもらった。私が函館を離れた後で修復工事が完了して一般公開されるようになり今では人気の観光名所。様々な演奏会が行われ…

内輪独演会2023

9月7日、内輪独演会。 2ヶ月前まで思い描いていた理想的プログラム。 ・バード(没後400年) ソールズベリー伯爵のパヴァーヌ 鐘・ベートーヴェン イギリス国歌による7つの変奏曲・ヨルクボウエン 短いソナタ(去年諦めた)・ドビュッシー 前奏曲集第1集より 2.…

その後の日々

8月25日、学生音楽コンクールピアノ部門小学生の部予選を聴きに新宿オペラシティに。何年ぶりだろう。 実は私には1人だけオンライン生徒がいてその子が参加しました。残念ながら本選には進めませんでしたが期待通りの演奏でした。私がクビにならなければ今後…

渋き試宴会

マズルカ翌日は内輪試演会東京編。今回は初挑戦の文京区のサロンにて。 とあるレンタルスタヂオ斡旋サイトのような所から予約したらややっこしくて既に無駄に力を使ったような…。そして使用後ちゃんとキレイになっていなかったら罰金払えだそうで思わず神経…

マズルカの夕べ

只今一時帰国中です。最初の目的は師匠が講師を務めるオンライン勉強会の修了演奏会でマズルカを1曲(2分半)弾くことです。 先生は指導歴が長く上は70歳から下は20歳までのピアニストが1人1曲ずつマズルカを弾きます。素晴らしいピアニストばかりで恥ずかしい…

ニュルンベルクに辿り着く

8月4日、今日はザグレブに移動するだけの1日。でもザグレブの愛しのレストランでは先週休暇中だったドイツ語のおっちゃんに会えるかも! コロナ前年の旅行ではシベニクからザダルへのバスが1時間以上遅れて添乗員の渋いオヤジが奔走していたが今年はバス運(…

サラエヴォにて

8月3日、快晴。32℃。日焼け止め買っちゃった。でも1週間前はもっともっと暑かったらしい。 先ずはオリンピック・スタジアムを目指す。私が初めて熱中したのが1984年のサラエヴォ冬季オリンピックだった。イギリスのトービル&ディーンとソ連のベステミアノワ&…

スラヴォンスキ・ブロッドの長い日とサラエヴォへの険しい道のり

サラエヴォ行きに比較的便利だと理由だけで1泊したスラヴォンスキ・ブロッド。愛しのオシイェクからバスで僅か1時間半程度だが国境の街なのでここからの方がボスニア・ヘルツェゴビナ方面へのバスがまだ多いという情報だった。 今までザグレブ からオシイェ…

抒情小曲集完結…。

先月末グリーグの抒情小曲集第10集を1人勝手に録画しました。これで全10集全66曲弾き終えました…。 6年前に日本の師匠が、「全曲演奏をやってみたらどうですか。」とアイディアを下さった。その時は66曲がとてつもない数に思えて無理無理!と思った。 そのう…

4年ぶりのクロアチア!

現在4年ぶりに東ヨーロッパを旅行中です!毎日健在の店や閉めてしまった店を見てはウルウルしています。 老体に鞭打って長い移動時間が続きます。1泊目はザルツブルク。年末お世話になったホテルではなく年末何度も前を横切ったホテルで、チェロの低重心(ポ…

A2&A1

オルデンブルクからハラハラしながらハンブルクに帰って今学期最後の卒業演奏会。歌うのは具合弟子のA1とA2。 今学期卒業する学生は入学後直ぐにコロナ禍に突入した人達で、自宅待機期間後もオンラインレッスンが続き難しい学生生活だったに違いない。ソプラ…

ジョンゲンの夕べ

7月5日、ブレーメンからオランダ方面へ少し行った所にあるオルデンブルクにてフルートのC(台湾)と演奏会。昨秋のフランクに続いて今回は今年生誕150年(没後70年)の同じくベルギーの作曲家ジョンゲンのソナタと小品2曲のプログラム。5月にブリュッセルのジョ…

巣立ちの時

6月28日、具合先生クラス学内演奏会。 既に卒業演奏会を終えたE、休学中の早口Eとザルツブルクに受験に行っているA2が欠席。総勢7名。 A2を含む4人にとって今学期が最後の具合クラスとなった。 ・F(ソプラノ)→ハノーファーの音大に進学。・A2(ソプラノ)→この…

ジャイアンを遮るの巻

6月27日、フルートのK(ドイツ)卒業演奏会。 4年前にロストックでの仏生会(フルートの仏様による講習会)に参加していた時既にハンブルク音楽大学に入学が決まっており、彼女のそれまでの先生によろしくネと言われていた。 4年間着実に力を伸ばした。いつも早…

クラーク初挑戦

6月22日、ヴィオラのE(韓国)卒業演奏会。 ウチの学校の伴奏グループはおじさん(アンタだっておじさんだろう!と言わないで下さい。17年前のあだ名が定着したのです。そろそろおじいさんと言う人も出て参りました)が仕切っていて彼考案のシムテムがずっとずー…

鈍い男の子

6月19日、クラリネットのG(韓国)卒業演奏会。 このG、中々の鈍さで、人の言うことを真摯に受け止めているとは思えない。それどころか真剣に音楽を学ぼうとしているとは思えない。それでもクラリネットの先生達適当で無責任…ぢゃなかった!優しいからテンポめ…