笑う伴奏生活

ハンブルクから愉快な共演者達を御紹介します。

災いを呼ぶバレエダンサー先生

 フルートのバレエダンサー先生(スイス)が今年もハンブルクにやって来た。10数年前からほぼ毎年、コロナのロックダウンも幸運に潜り抜けてもうすっかりお馴染みで毎年楽しみにしている参加者も多いことだろう。今回は残念ながら講師演奏会はナシ。でも3日間朝から晩までゆとりを持ってレッスンに集中出来る。

 …はずだった。


 大体彼はここ数年スンナリとハンブルクに到着したことがないので私も主催者の腹話術人形と奥様の薔薇さん(名前がローザさん)も今回は何が起こるか半ば楽しみにしている向きもあったりして。或る時は空港に向かう途中で車が壊れ或る時はバーゼルからの飛行機がキャンセルされて急遽電車で到着したしまた或る時は大風邪を引き連れて来てガラガラ声でレッスンしたり…。今回は第1便が遅れて乗り継ぎが間に合わず止むなくフランクフルトで1泊。翌日(講習会初日)到着でレッスンはその日の午後開始に変更になった。


 今回演奏会が無くて良かったッ!


 腹話術人形が前夜の内にその旨連絡をくれたのでいっぱい寝られたのは良かったがバレエダンサー先生頑張ってなるべく多く1日目にレッスンをしたので夜の10時までかかった…。


 相変わらずのパワーと話術に木管フルートの素晴らしい音色を楽しみながらの3日間。今年は積極的な参加者が揃い連日ほぼ全員が聴講した。注目はバレエダンサー先生がオペラシンガー先生になったこと。歌って踊れるフルーティストとして今後も名を馳せるであろう。


 でも次回はハンブルクに来る前にお祓いに行った方が良いのではなかろうか。