笑う伴奏生活

ハンブルクから愉快な共演者達を御紹介します。

ロボット先生クラス

 12月7日、我らがスターコレペティであるところのおじさん(ドイツ)が何故か都合が悪くて代わりに何人か弾いてあげることになったロボット先生(ヴィオラ・ドイツ)のクラスの学内演奏会。正式に担当しているE(韓国)が直前のオーディションでめでたくオーケストラに受かったので彼女は出演せず。奨学金試験の伴奏を既に引き受けているG(台湾)の他は知らない学生ばかり。てっきりみんな無伴奏曲を弾いて後1人か2人シュタミッツやらホフマイスターやらの古典的協奏曲を弾くんだと思ったら…

 全員共演。しかも…


ブルッフ(この中では1番簡単)
・ヴュータン(中々技巧的)
ウォルトン(中々複雑)
・クラーク(近代的大作)
ヒンデミット(超複雑)


 しかもヒンデミット2曲!!


 いくらウォルトンとクラークは前学期弾いたとはいえ共演者が変われば演奏も変わる。ウォルトンは間奏カットを間違えないか心配だった。


 しかし今回演奏する学生全員が中国或いは台湾の出身。まだ英語の方がドイツ語より話し易いという人も多く合わせの時英会話に挑戦しましたが全然話せず生きて行くのがイヤになりました。


 当日朝ウォルトンを演奏予定のJから病欠の連絡が。演奏も態度も良かったので残念だが間奏カットミスの心配が無くなってちょっと安心(いけない共演者)。
 演奏会は午後8時開演でドイツ鉄道が午後10時からのストライキを決定していた為かお客さん少なし。日頃の働きぶりを考えれば良くストライキなど出来たものだと思うけれど。
 1番真面目に合わせをしたGが緊張して超複雑なヒンデミットソナタで超高速に!ヒイヒイ言いながら最後まで辿り着きました…。もう1人何度もしっかり合わせをしたYは大曲を見事に演奏してブラボーももらいました。
 しかし後の子達は10日程前に1度合わせたきり。それで不安にならないものなのだろうか…。まぁみんなちゃんと弾きましたがね。でもその3人は終わった後こちらも見ずにお辞儀をし私を残して先に退場し終演後も挨拶なし。共演者には興味が無いということか。いや、無くても良いんですがね。私には気持ちが分からないというだけで。
 ロボット先生は2月にも学内演奏会を予定しているがそちらは公式ピアニストのスターコレペティおじさんが全員分共演するであろう。