笑う伴奏生活

ハンブルクから愉快な共演者達を御紹介します。

機内にて映画を観まくる

 ハンブルクに戻って来ました。思った通り涼しいです。帰りの飛行時間は13時間40分。さぁ映画を観ましょう!と思ったら搭乗直前にアナウンス。「残念ながらイヤホンが十分にご用意出来ません。必要なお客様はご自身でご用意下さい。」


 !!!!!!


 ふざけんな〜ッ!今からどうやって用意しろッちゅ〜んぢゃ〜ッ!映画ナシで14時間(こういう状況だと水増しされる)どう過ごせッてのよッ!知人が最近ルフトハンザは最悪と言っていたがホントだッッッ!


 搭乗後間もなくスチュワーデスの女(この地点ではみんなイヤな人に見える)が数少ないイヤホンを持って客室内を回る。
「(英語)後4つだけイヤホンが有るんだけど欲しい人いる〜?」
…こういう状況だと言葉遣いが丁寧ぢゃなく聞こえるのは何故?でもオヤジのくせに餌をねだる仔犬のような顔を(する努力を)してちょうだ〜いちょうだ〜いとせがむ。


 後ろの列の人達が要らないと言ったので手に入ったッ!
 その後軽食サービスの時にもおにぎりかケーキを選べたのだがスチュワーデスのお姉様(大分評価が上がった)が、
「申し訳ございませんがおにぎりがきれてしまいました。ケーキでもよろしいでしょうか(言葉も丁寧に聞こえてきた)。」
 と仰るので泣きそうな顔を演じてみたらお姉様が反対側の列の同僚からまだ残っていたおにぎりを調達してくれたッ!良い映画を観て演技力が付いたのかも知れないが中々幸運なフライトであった。
 更なる幸運は観た映画4つが全部良かったッ!しかも4つとも泣けたッ!


・My Policeman「司祭」のライナス・ローチがまた同性愛者の役。灰色になった髪と懐かしの面影。若かりし頃と現在が交錯する構成だがラスト近くでドラマティックに展開しラストでジーン…。
世界にひとつのプレイブック
最初はみんな同時に喚き立てるので観るのを辞めようかと思ったが最後まで観て良かったッ!途中から症状が安定し過ぎた気もするがあまり上手ではないはずのダンスシーンがとても良かった。ティファニーがパットの家でまくしたてるシーンも、勿論ラストも。
・月の満ち欠け
輪廻転生がテーマ。やはり幾つかの時代が交錯するので観るのに集中力が要るが構成は難しくない。悲しいシーンが多いのに観終わると充実感が有る。
・大河への道
これも江戸時代と現代が並行するが役者が其々の時代で二役を演じる独創的なアイディア。中井貴一橋爪功もさすがッ!さすがですッ!


 乗換地ミュンヘンの空港居酒屋で生ビール大を下さいと言うと超ノリノリのおっちゃんがこれ?と1リットルジョッキを掲示する。ここがミュンヘンだということを忘れていた…。