笑う伴奏生活

ハンブルクから愉快な共演者達を御紹介します。

ニュルンベルクに辿り着く

 8月4日、今日はザグレブに移動するだけの1日。でもザグレブの愛しのレストランでは先週休暇中だったドイツ語のおっちゃんに会えるかも!

 コロナ前年の旅行ではシベニクからザダルへのバスが1時間以上遅れて添乗員の渋いオヤジが奔走していたが今年はバス運(そんな運有るのか!?)が良いらしくザグレブにも10分以上早く着いた。先週泊まったばかりのホテルに再びチェックインして一休みした後愛しのレストランを目指す。
 何と!或るSNSスロヴェニア在住の卒業生が彼女の家族か友人と思しき人が池のようになったテラスから水を掻い出している動画を投稿している。大雨とは聞いていたがこれは尋常じゃない。明日スロヴェニアを通過して無事にニュルンベルクまで辿り着けるか心配になって来た。明日の夜はオーボエのチーかまさんと一緒にこれまた卒業生のSと飲む約束なのに(またそれかい)…。
 愛しのレストランに行って懐かしのおっちゃんを発見!4年も空いたけど直ぐに思い出してくれて同僚のおばさま(彼女もドイツ語の達人)に、
「古いお客様だよ!」
と紹介してくれた。帰り際には、
「今日はスロヴェニアが大雨で大変だったからドイツに帰る時も気をつけてね!」
と言ってくれた。
 夜になって最近出来たらしいラーメン屋さん(明らかに日本人経営ではない)を偵察に行こうと思ったら雷雨。スロヴェニアの雨がザグレブ に到着したのか。幸いそれ程の混乱は無かった。


 翌朝7時過ぎのミュンヘンまで直通の電車に乗った。ミュンヘンで乗り継ぎ列車を1時間程待って午後5時半にはニュルンベルクに着くはずだった。列車は既に満員で8時間立ちっぱなしかも知れない…と覚悟を決めた。
 ところが1時間程走ってスロヴェニアに入ってセフニツァ駅で列車は停まりそこから振替バスでリュブリャナまで行くことに。その先は私も知りませんと女性の車掌さんが言った。
 バスに乗ったらリュブリャナまでしか行かない人は1時間電車を待って〜!このバスはイェセニツェ(オーストリア国境手前)まで行きます。そこで電車に乗って下さい!という話だった。


 …イェセニツェに着いたら電車無いって…どうやってオーストリア方面に行けるか誰も知らないって…。


 ハイデルベルクに行きたいオランダ人若者集団にくっついて1時間ちょっと待ってやっと振替バスが来たッ!と思ったら5秒で満員になった…。運転手さんは10分後にあと2台来ると言うけどど〜せ来ないよね〜…。
 15分経って2台来たッ!バーゲンのおばちゃんよろしく他者を押し退け根性で座席確保。自分も生き延びる術を少しは身に付けただろうかと感慨に耽っていたら運転手さんがまた問題提起を…このバスはフィラッハを経由した後ザルツブルクまで行きますよ〜、と。
 フィラッハで電車に乗り換えた方が速いかも知れないよ〜渋滞は予想出来ないから〜と運転手さんは言う。でもバスならザルツブルクまでは確実に行けるし座席も確保している。そのままバスでザルツブルクまで行くことに決めたッ!
 ザルツまでのバス旅は快適であった。心配だった渋滞もせいぜい5分程度。元々フィラッハ⇔ザルツブルク間は絶景ポイントとして知られているが今回はいつもと違うルートで絶景を楽しめた。
 幸いザルツブルクでは直ぐにミュンヘン行きに乗り換えが出来て8時にはニュルンベルクでSとチーかまさんとめでたく飲みまくったです。予定よりも3時間近く遅れましたが目標は達成出来て満足です!


 …と呑気に言っていたらどうやら私の前も後もザグレブからミュンヘンまでその日の内に到着出来た人は殆どいなかったらしく後になって自分の幸運に感謝した次第でございます。