笑う伴奏生活

ハンブルクから愉快な共演者達を御紹介します。

電車越境。無駄に苦労。

 セクサールド〜モハーチ間は直線距離は近いのだが電車の接続は最悪で1度プダペストに戻れとかアプリ言われて腹が立った(バカ)。バス路線を検索しても上手く出て来ず、どうせ無理だろうと思いながらバスターミナルに行ってみたら殆ど毎時間有った…。しかも路線バス級の安さ!あっという間にモハーチに到着した。チェックイン時間よりも大分早くホテルに着いたがこれまたドイツ語の出来るご夫婦が入れてくれたッ!
  5年前にミニパニックで徒歩でクロアチアに入った時ハルカーニかモハーチどちらの街から決行するかを迷った。あの時はハルカーニを選んだので今回のモハーチ散策には無駄な感慨が…程良い僻地感が有りそのうちドナウ川に行き当たった。

f:id:KomikerpianistNI:20190828054217j:image
 夜はハンガリー内では反対の隅っこショプロン(ウィーンの近く)のビールのパラソルにふら〜と引き寄せられてビストロへ…ビール下さいと言ったらおねーさんがマジャール語で何やら尋ねるのだが分かるわけナシ。多分苦し紛れだろうがおねーさん、「Groß oder Klein ?」とドイツ語を。また助かったッ!ビールとシチューを頂いてマジャール語でさようなら(憶えるのに2年かかった)と言うと、「auf Wiedersehen !」と返してくれた。


 翌日が問題の国境越えの日である。忘れ難き5年前の初徒歩越境の数年後に復活(怒)したハンガリークロアチア直通列車を使うが、接続は極めて不便。モハーチ→ヴィラニイで2時間待ち。そこでやっとクロアチアのベリ・マナスティル行きの復刻電車に乗る。ベリ・マナスティルでも2時間待つので乗車時間はせいぜい総計1時間ちょっとなのにモハーチからオシイェクまでは凡そ5時間かかる。なんだかバカバカしい…。
 しかもどの路線もローカル過ぎ(モハーチ発なんて一両編成!)て各乗換駅までの切符しか買えない!

f:id:KomikerpianistNI:20190828054234j:image
 クーナを持ってないから国境駅のマジャールボリからどうやってクロアチアに入れば良いのだ?先ずはヴィラニイ駅でクロアチアまでの切符が買えるか試すことに。
 切符売り場のおばあさま、英語を話さず奥から若い女性助っ人を呼んで来た。
 やっぱり国内駅までしかダメだった…。
 2人揃って先ずはマジャールボリまで行ってそこでクロアチア行きの切符を買うことを、「ハンガリーフォリントでも買えるから(信じ難い)!」と強く勧め、今そこに停まっている列車に急いで乗って!と言われた。
 例えその電車に乗っても結局2時間待ち。こっこれは今年も歩きなさ〜いという思召しでは?と思って取り敢えずマジャールボリを目指すことに決めた。それどころか心の中では徒歩越境もほぼ決心していた。
 飛び乗った電車の中で女性の車掌さんにマジャールボリまで下さ〜いと言ったら…
「でもこの電車はマジャールボリには行きませんよ?」
 …!!!
 乗り間違えたッ!!!
 ぢゃっぢゃあ何処へ…?
「ペーチです。」
 !!!
 5年前の徒歩越境のスタート地点!!!


 忌まわしき記憶が蘇った。バス停のノーブスばあさまはご健在だろうか。車掌さんがペーチで凡そ30分待ってベリ・マナスティル行きの電車に乗る事を勧めて下さった。要するにヴィラニイで2時間待って乗る予定だった電車である。徒歩越境計画は僅か10分程度で敢え無く崩壊。
 良かったのはペーチはヴィラニイやマジャールボリよりもずっとず〜っと大きな街なのでハンガリーの通貨でクロアチアまでの切符が買えた事。電車での越境の為バス停のノーブスばあさまにはお目にかからなかった。
 マジャールボリで国境審査官が2人乗り込んで来てパスポートを見せる。2人はドイツ語を話さない人。ドイツのヴィザが何とドイツ語表記のみだったので有効とか無期限とかいう単語すら辞書で調べて許可をもらった。今回もハンガリー側の警官がクロアチア側よりも愉快そうな人達だった。すんなりと電車で国境を越えてクロアチアのベリ・マナスティルでさあクーナを下ろしましょうと1人呟いて(バカ)現地通貨を入手。これで生きていける…。
  クロアチア入国の日は私の中で伝統的に暑い日になるらしい。5年前のドニ・ミホリャッツもそうだった。一昨年のチャコヴェツも去年のテレツィノ・ポリエもそうだった。ベリ・マナスティルは幸いメインストリートが駅から近いので愛しのオシイェクビールの店を見つけてビール下さ〜いと言ったら、「ごめ〜ん今から昼休みなんだよね〜。」と言われた(涙)。いいもんダラダラ2時間過ごしてやるから!とフラフラしていたらあまりに暇そうに見えたのか現地の人に心配された(笑)。
 2時間後電車に乗り込みオシイェクにほぼ定時に到着。ドイツ鉄道は見習うべきだ。