笑う伴奏生活

ハンブルクから愉快な共演者達を御紹介します。

試宴会とマグロ

 9月6日、大雨の中知られざる学内演奏会(全員とっくに学生ぢゃあないけど)東京編。初めて利用する目白のスタヂオにて。

 そういえば目白駅で降りたことってあっただろうか。なんと言ってもハンブルクに引ッ越して間もなく25年(!!!)経つから記憶が…。
 ほぼ時間通りに到着すると既に先日共演したTさん(ヴィオラ)と1年ぶりのSさん(チェロ)が待機していました。2人は同時期にハンブルクで勉強したのです。
 数分後にフルートのナツ菌さん登場。多分10年ぶりくらいですが以前と変わらぬ雰囲気。私は変わりましたがね…。
 スタヂオはガラス戸を引っ張って仕切るシャレた作り。雰囲気も良く弾いていて気持ちの良い響き。機材が多くて場所が取れず譜めくりはピアノの右側でお願いしたが演奏者にも中々好評だった。
 ナツ菌さんは明日収録を控えたお得意のタファネルとリーバーマンを。Sさんは1年前に私のリクエストで第1楽章を弾いてもらった我が愛しのプロコフィエフの残りの2つの楽章で完結。
 3日前に演奏会を終えたばかりのTさんは当然手持ちの曲がない。この中から何か2日で弾きなさ〜いと幾つか楽譜を送りつけた結果カリヴォダの夜想曲を2曲弾くことにしたそうで。


 ハッ、ピアノパート難しい…。


 そして直前に合わせをしたら2曲目を弾き終えてTさん曰く、


「あんまりいい曲じゃないですね。」


 よって試演会では第1番のみを演奏したのでありました。


 大雨の中打ち上げにはもっちーさんとだっちょさんも合流したのだがそこの女性店員が超無愛想。マグロのブツ切りを頼んだらまな板に山盛りのマグロが運ばれて来て彼女が超棒読みで説明してくれた。
「こちらからトングでこちらの壺に入れて下さい。入った分だけお召し上がりいただけます。外に落としてしまった地点で終了です。」


 …凄いプレッシャー。お値段1,100円で最初の1個を落としたらどうしよう。誰が挑戦する?


 みんなにしつこ〜くお願いされてTさんが引き受けてくれた。順調に取り分を確保して壺は9割満たされたところで、


「あっ!落としちゃった…。」


…い〜や君は良くやったよと一同から労いの声。無表情に片づけながらおねーさんおまけの1トング(って言い方有る?)を上乗せしてくれた。もしかして良い人かも知れない。
 彼女の無愛想を補うかのように他の店員さん達超フレンドリー。そこに時々例のおねーさんがやって来て絶妙なバランスが保たれたのであった。

 

完