笑う伴奏生活

ハンブルクから愉快な共演者達を御紹介します。

今度はバンベルク響

 そして翌日バンベルク響を聴きに。曲目はベートーヴェン交響曲第7番とストラヴィンスキー春の祭典。指揮は8年前から常任のヤクブ・フルーシャ。

 7番はベートーヴェン交響曲の中でも個人的に1番のお気に入り。第2楽章は随分クールだし最終楽章はかなり飛ばしてるなー。
 春の祭典はどんな強奏でも響きが整然としていて流石と思わせた。こういう複雑な曲はやはり良いオケで聴かなくては!もっと演奏会を聴かなくては!と1人勝手に客席で盛り上がる。
 しっしかし終演後A先輩(ヴァイオリン)に会うと彼女は指揮者に対して少々不満なようで。
「練習の時と全然違うテンポで振るんだもん。」
なるほどやはり終楽章は速かったのか…。以前同僚のK先生が或る学生の演奏会の後で、
「今までに弾いたことのないような速さで弾き始めたのよ!」
とキレていたのを思い出した。
 長年バンベルク響でホルンを吹いてきたWさんは今回のハンブルク公演を最後に引退するそうで、A先輩のご主人T君(テューバ)は、
「彼がオケにいないなんて想像出来ない。」
としんみりです。Wさんの奥様もハンブルクにいらしていて私も宴席にお邪魔しました。


 2日後、3回目の公演を終えたA夫妻と一昨日間に合わなかったビアホールへ。彼女によるとややオーバーアクションの指揮者は翌日の新聞で、
『指揮者は団員の中にダイブするのではないかと思った。』という批評をよんでショックを受け、続く演奏会では動きが随分大人しくなったとか。そんな批評を気にする指揮者も指揮者だがそんなことを書く批評家も批評家だとバカバカしく思った。


 病み上がりで2日連続タダ券をもらって聴いた良いオケの演奏会。幸せ〜でしたッ!

 

 …1ヶ月も経って書いている私。学期末には急に色々起こるもので…。