笑う伴奏生活

ハンブルクから愉快な共演者達を御紹介します。

小学生卒業

 11月9日、小学生(フルート・韓国)がオーケストラとの共演で留学生活を締め括った。サンタ先生が出席出来なかったので試験官の1人としてタダ聴き。ふっふっふっ。

 曲はライネッケのフルート協奏曲。数少ないロマン派時代のフルート協奏曲の傑作で卒業演奏会の定番の1曲である。共演するハンブルク××楽団は学生の試験では手を抜くという噂もあり、私も何度かオケが崩壊するのを目の当たりにした。私の試験では指揮をしてくれた学生が超優秀だったので無事だったが…。
 師匠のドアマン先生によると小学生は風邪をひいているとか。そういえば学内コンクールの本選の日も病気で、演奏後sehr schade(とても残念です)と言っていた。あの時はそれでもちゃんと吹いてちゃんと賞をもらったから今日も大丈夫ではなかろうか。
 前奏が始まったらヴァイオリンとチェロが既にずれっぱなし。小学生は一体どっちに合わせればいいのー(涙)?パニックにならなきゃいいけど…。
 その点見た目は小学生でも実際には30歳。臨機応変にマイペースを保ちいつも通りの伸びやかな演奏を続けました。しかしオーケストラとの共演の経験は少ないのか団員が揃って立ち上がる瞬間に1人で舞台袖に下がろうとして指揮者に止められるなどの仕草が微笑ましいと人気を呼んだらしい。可愛く見える人は得だ…。


 入学当初から自由に飛翔するような音楽で一緒に弾くのが楽しかった。卒業後は中学に進学するのではなくもう韓国に帰ったと思いますが引き続き楽しい演奏を続けて欲しいです!