笑う伴奏生活

ハンブルクから愉快な共演者達を御紹介します。

ホテルに届いた楽譜

 ホテルでの自主待機中に或る日本人作曲家の子供のためのピアノ曲集を通信販売で買った。フロントから連絡が来て階下に受け取りに行った。

 部屋に戻ってウキウキしながら封を開けた。35年以上前の作品で、中の1曲がとても印象に残っていた。表紙を開いて、驚いた。


 「◯◯先生、子供のための曲集が出来ました。お納めいただければ幸いです。」


と作曲家の直筆による献呈が!そんな貴重な品が通信販売で私の手元にやって来るとは…。
 調べてみるとこの楽譜を寄贈されたピアニストの方は10年以上前に亡くなっていた。遺品を受け取った方が時を経て、誰かの手で演奏されることを望んで手放す決心をされたのだろう。大切にして楽しく弾きたいと思います。


 裏表紙には現在もお元気でご活躍の作曲者の若い若い笑顔の近影が。私も出版当時(12歳)に思いを馳せて暫しぼーっとした。