笑う伴奏生活

ハンブルクから愉快な共演者達を御紹介します。

修学旅行を取り返す

 実家に帰る前に恒例の寄り道を…。秋田方面へと思ったけれど時間的に厳しそうで今回は見送り。
 はたと思い立った。中尊寺に行こう!
 実は中学の修学旅行をピアノのコンクールで諦めたので中尊寺にも龍泉洞にも行っていないのです。今回は良い機会では?と思って平泉に立ち寄ることにしました(龍泉洞はちょっと遠かったのです)。
 一ノ関で新幹線を降りて各駅停車を待つ間売店に並んだ名産品に既に感動!あの時同級生がお土産に買ってくれた『かもめの卵』が並んでいます。2駅先の平泉で降りると駅は既に寺社風で世界遺産登録10周年を祝うポスターがあちこちに貼られています。
 地図が分からなくても『中尊寺通り』を行けば目的地に着くに違いありません。途中『無量光院跡』を通りましたが古の呼び声が聞こえるような気がしました(単純)。

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 お寺の入口手前に武蔵坊弁慶の墓が建っています。彼の生涯を認識していなくて案内板を読んでじ〜んとしてしまい売店で弁慶Tシャツを買いました(バカ)。墓石には、『色かへぬ 松のあるしや 武蔵坊』の句が記されています。

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 参道は長く中々の険しさ。おまけに暑かったので今日来ておいて良かったッ!と思いました。10年後はもっときつかったに違いない…。でも右にも左にも御堂が並んでいて坂道も苦になりません。途中印象に残ったのは珍しいまなこのお守りを売っている御堂の売り子さんの呼び込みの声がものすご〜く呑気に聞こえたことです。ピアニストにとってまなこは大切ですから私もお守りを買って行こうかと思いましたが、呑気な呼び込みが人気なのか長蛇の列が出来ていたので諦めました。途中の茶屋では奥の細道展が観られるらしいのですが見事『本日休業』の札が掲げられておりました…。

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 入場券を手に入れて宝物殿と名高い金色堂へ。中学の先輩生徒会長が、「眩い金色の光がガラスケースに阻まれて失望した!」と生徒会誌に寄せていましたが、なるほど金色堂は大きなガラスにすっぽりと覆われていました。私も中学生ならば同じことを思ったでしょうが、今はこうして大切に保存されていることを有難く思います(撮影禁止)。


 金色堂を出ると直ぐに松尾芭蕉像が建っています。普通なら、「ああ、私は今芭蕉翁の歩いた道を…」と感慨に耽るのが当然でしょうが私は34年前の同級生達に思いを馳せます。あいつらはここでどんな会話をしただろう…と。

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 駅へ戻る途中少し高い所に在る源義経を祀った祠に立ち寄りました。

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なんか可愛い。

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ここにも芭蕉の句碑。


 修学旅行では時間が限られていて今回のように好き放題には見学出来なかったかも知れないのでちょっと得したかも(?)。次はちゃんと計画を立てて龍泉洞尾去沢鉱山にも行きたいものです。


 さて、今夜は北上泊。