笑う伴奏生活

ハンブルクから愉快な共演者達を御紹介します。

Aは小学校の先生に!

 夏学期終了と共に久々の夏旅行に繰り出しております。東欧でのさあクーナを下ろしましょうさんとの感動再会を諦めてフランスの田舎街を渡り歩いていますが既にスリル溢れる日々…旅日記は追って書きま〜す。


 疑惑のクラリネットの翌日、オーボエのAの非公開の卒業試験があった。

 このA、4年間の学部生活の内に2回も交換留学でウィーンに行っている。一体どんな制度?なので1学期延長して2月に卒業演奏会をしたのだが、言ってみれば一緒に演奏した記憶があまり無い。有るのは1回目と2回目の交換留学の間に学内演奏会でマイナー古典協奏曲を吹いた時に準備が出来ていなくて演奏会2日前に誉め殺し先生が頭を抱えてしまったことくらい。ただAは明朗であっけらか〜ん(あっけらかんの1段上)とした子なので、「明日頑張って練習します!」と言って2日後僅かにマシに吹きましたが。
 2月には先生達も驚く良い演奏を聞かせた彼女にもモーツァルトの協奏曲は荷が重かったらしい…。でも彼女はその明るい性格を活かして小学校の教師になることが決まっているので誉め殺し先生も安堵されている様子。


 彼女は合わせの度に、「元気なの?」と聞いてくれるのだが、この日は試験の前にジフテリアの予防接種(本当は10年に1度はしなきゃいけないのにドイツに来てどころか1人暮らしを始めてから初めて)を受けていたので試験の最中に熱が出るかもよ!と言ってハッ…と気が付いた。


 確か前の試験の時にもコロナウィルスの予防接種を受けて来て同じことを言ったような…。


 という訳で数える程しか一緒に演奏していない私は彼女にとって、「いっつも予防接種を受けている人」と思われているかも。