笑う伴奏生活

ハンブルクから愉快な共演者達を御紹介します。

L!L!

 5月9日、なんと50歳に!

 どんな風に迎えることになるのかと思いを巡らすこともままならず前日ブレーメン入りしたオーディションの伴奏。我が50代第1曲はモーツァルトのヴァイオリン協奏曲(第何番かもう忘れた)であった…。
 受験者数も忘れたけれど13・4人弾いて3人が2次審査へ。私が最も気に入った参加者が通過せずびっくり!2次では3人ともシベリウスを弾いたがこれだ!という人にはお目に(お耳に)かからなかった。
 団員は今日が私の50歳の誕生日だなんて知るはずもないが帰る際には拍手を頂き50代初演奏が無事に終わって1人勝手に良い気分。20代初の演奏では作曲の同期生の提出作品で弦を切って試験を中断させたことを思い出す(遠いまなこ)。


 オーディションが長引けば間に合わないかも!と僅かに心配した夜のM(フルート・トルコ)の卒業演奏会にも余裕で間に合った。
 曲目はC.P.E.バッハの協奏曲・ゴーベールの幻想曲・先日も書いた生誕100周年のリゲティ木管5重奏のための7つのバガテル・最後に仏様編曲によるシベリウスのヴァイオリン協奏曲。ピアノとのオリジナル曲はゴーベールだけだが普段ヴァイオリンと一緒に弾いていないのでシベリウスの名作を演奏出来るのは嬉しい。
 Mは学部からドアマン先生の下で勉強を始めたので演奏だけでなく人間的な成長も7年間見てきたので感慨深い。音がどんどん綺麗になって性格もだんだん面白くなった。両方ともドアマン先生の影響か?
 練習の女王といった感じで本番であがってしまうことが多かったがそれも徐々に改善されこの日は思い切り良い演奏を聴かせた。シベリウスの超パワフルな終楽章を吹き終えてホッとした笑顔を見せた。
 終わったのが10時近かったので彼女は前もって準備したシャンパンとスナックでロビーで打ち上げをした(賢い)。その時ドアマンクラスで1番大人しい刈り上げ娘(今は髪も伸びたが)が、「誕生日おめでとうございます!」と言ってシャンパンを1本くれたッ!お礼を言って直ぐ鞄にしまったがもしやドアマン先生もジャイアン先生も一緒に開けるのを期待していたのでは?と家に帰ってから気が付いた…。


 …という50歳の誕生日でありました。