笑う伴奏生活

ハンブルクから愉快な共演者達を御紹介します。

回想の北フランス(2)シュティの地へようこそ

 1月3日、「シュティの地へようこそ」の舞台ベルグへ。2日と3日はベルグに停車する電車が凄く減らされていて9時前の電車に乗って10時前に到着した。 普通ならテンションが下がりそうなガランとした駅前と旧市街入口に建つ古い城門を観て既にテンションが上がる。小雨がパラつく天気も思ったとおり。街の中心を示す標識に従って進むと次第に可愛い家や店が並び始め広場に出る前に既に躁状態。その内映画の中で地元郵便局員がカリヨンを叩き鳴らしていた鐘楼が見えてきたッ!

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 念願叶って暫くあほーっと眺めていると折しも10時を告げる鐘の音がッ!


 無意味にじ〜ん…。


 さあて後は散歩して昼食を食べてリールに戻るだけ。今日中にドイツのアーヘンに着きたいのであまり長居は出来ないが、小さな街なのでどう時間を潰すかが却って問題だと思った。ただ、電車が減らされていてベルグからは夕方にならないとリール行きの電車が出ない。路線バスでもう少し先の港町ダンケルクまで行って急行に乗りベルグを通過してリールに戻ることになるが路線バスはどのくらい有るのか…。1度駅前のバス停に戻って時刻表を確認するとほぼ40分おきに有ったので安心して散歩を始める。
 時間を持て余すのではと思っていた。確かに小さな街で同じ通り、同じ広場に3度も4度も行き着いたが毎回何故か新鮮だった。家鴨さん達の鳴き声が特別うるさかったり城壁の案内板が朽ちかけていたりゴミを棄てるご婦人が挨拶してくれたり華奢なジョギング少年が健脚を披露してくれたり白と黒の猫ちゃん達がカメラ目線を向けてくれたりレストランに「シュティの地へようこそ」の写真が掲げられていたり…何よりも家々の戸口や窓を飾るクリスマスの飾り付けが可愛かった。

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 あっという間に昼を過ぎ中央広場のブラッセリーへ。地ビールはその名も「シュティ」

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 フランスビールはあまり有名ではないが地方の小さな街で美味しいビールに出会う幸せ!付け合わせのパンは紙袋に入って来て名物のチーズソースのかかった鶏肉は流石フランスと思わせる味だった。

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 残念だったのは多くのお店が昼休みをとっていて名産品のチーズが買えなかったこと。また絶対行かねばなりません。


 去り難かったベルグからバスでダンケルクへ向かい鐘楼だけ観て電車でリールに戻りホテルで荷物を受け取って無事アーヘンに到着しました。アーヘンで食事した店は金の白鳥(Goldene Schwan)だと思ったら金の豚(Goldene Schwein)でした…。