笑う伴奏生活

ハンブルクから愉快な共演者達を御紹介します。

幸先悪し。

 2020年に入って先ずはフルート及びオーボエの皆様と仲良くせざるを得ない日々が過ぎて行きました。
 1月15日、ジャイアン出張リサイタル(郊外にてクラス演奏会)。みんな全然合わせもせずピアノと一緒にレッスンにも行かずリハーサルの時間を私に知らせもせずそれでもいざリハーサルに行ったら殆ど誰も来ていなかったりと開演前からやる気を失くす出来事満載。みんな走ったり数え間違えたり落ちたりメタャクチャなのにお客さんブラボー。ジャイアン大満足。
 同じくフルートの猫娘譜めくりをお願いして終演と同時に打ち上げを放棄して2人で飲みに。「私が教えている子供音楽学校と比較しちゃいけないって分かってるんだけど…」等のソフト毒舌が冴えやっと心が少し晴れた。


 1月21日、オーボエのZ(中国)卒業演奏会。演奏もドイツ語も2年半全く成長しなかった。この日もモーツァルトの4重奏曲を除けば過去の学内演奏会で既に吹いた曲ばかり。試験前の1ヶ月だけ少しは練習したのか今まででは1番マシな演奏(ヒンデミットは3回数え間違えたけど)をしたので優しい優しい先生達が甘々な点数をあげた。


 この地点ではみんな大満足(先生にとっても問題児がいなくなるし!)だとばかり思っていた…。


 ところが翌日の2クラス合同の学内演奏会の後でZがピアニストの彼女を従えて先生達に、
「昨日の卒業演奏会の点数が低過ぎる。僕はちゃんと間違えたないで吹いたのに何故最高点じゃないんですか!?」
と食ってかかった(通訳:彼女)。先生達は2人がかりで誠心誠意説得したが彼らは2人揃って膨れっ面をしてホールから飛び出し打ち上げにも不参加。落武者先生は、
「あ〜あ気分悪い!」
と嘆きB先生は、
「私が悪い先生なのかしら。だから生徒が上手くならないのよ。ウフフフ!」
と…。そして、
「2回目の非公開試験で最高点とればいいのよ。そしたら平均点上がるわよ!」とごもっともな意見を…。


 かくして2020年は幸先の良い出足とは言えませんが後11ヶ月頑張ります。