笑う伴奏生活

ハンブルクから愉快な共演者達を御紹介します。

ファーレンドルフ!!

 6月20日、2年ぶりのファーレンドルフでのオーボエクラスの演奏会(涙)。誉め殺し先生と会場の教会の方との協議の結果25人までなら教会内での集客が出来ることになり、私にとっても実に久〜々の一般のお客様の前での演奏会になる。

 現在オーボエの学生数が6人と少ないので1人当たり10分以上吹けることになり、プログラムにはカリヴォダのサロン用小品やデュティーユのソナタなどの比較的規模の大きな曲が並んだ。
 でも普段オーガナイズ力に欠けると学生達に指摘され続けて遂に少し反省をしたらしい誉め殺し先生はお客様が多過ぎたらどうしよう…打ち上げはどうしようと落ち着かない様子。天気が良ければ扉を開け放して野外にも席を設けたいところですが予報は雨が降るか降らないか微妙。
 打ち上げも例年は誉め殺し先生の家でグリルパーティーですが10人以上が1世帯に集まるのはまだ不許可…。今年は終演後直接教会の庭で持ち寄りパーティーになり、私も日本人の学生がいないのを良いことにインチキ寿司を持って行くことにした。少々不味くても分からないであろう。


 …ハッ日本人の元生徒のCさんが譜めくりをしてくれるんだった。彼女の口には入りませんように…。


 20個作るつもりが安物サランラップがいけなかったのか2個ほど爆発して自分で試食。そんなにすごくマズくはなかったので素知らぬ顔でテーブルに並べる決意をする。コレペティ部屋の為に買ったミニ冷蔵庫も飲み物を冷やしておくのに役立つかも知れないから誉め殺し先生の車に積んでもらう。
 いつもは勿論より多くのお客様を歓迎する誉め殺し先生も今日ばかりはあんまり多く来ませんようにと呟きながら懐かしの教会に到着。

 

 喜びのあまり写真撮るの忘れた…。


 幸い雨は降らず、庭に用意した席にもお客様が座って無事開催。

 ファーレンドルフでの演奏会はいつも学校の卒業或いは中間試験の直前になることが多く、完成度の高い演奏が聴ける。なので数日後の試験では、
「◯◯のソナタはこの間ファーレンドルフで聴いたから吹かなくても良いのよ。もし今日の方が絶対上手く吹ける!って言うなら吹いても良いのよ。」
と、早く試験を終えてワインを飲みたい誉め殺し先生からのお達しがあるが、本当にもう1度吹いた学生は過去1人しかお目にかかったことがない。


 …兎に角お客様の前で演奏して拍手を頂いて終わったらビールを飲んで…という本来の演奏会の姿を久々に経験出来て嬉しかったッ!問題のインチキ寿司も日本人のCさんも吐き出さなかったし帰る頃には無くなっていたので一安心。タネを明かせば誉め殺し先生が、
「あのお寿司あなたの?美味しくて私1人で3つも4つも食べちゃったわ!」
とのことでした。良し、来年以降もこれで行こう。