笑う伴奏生活

ハンブルクから愉快な共演者達を御紹介します。

学外でもそれなりに…。

2月26日、フライア(声楽・デンマーク)と彼女が歌う室内歌劇場でロビーコンサート。行ってみたら小型ピアノで歌手恐縮。ドイツ語はかなりペラペラの彼女だが、「トークコンサートでは緊張して文法がメチャクチャになっちゃうの!」とのこと。彼女でそうなら私がメチャクチャになっても当然ぢゃ~ん!と開き直ってソロ曲のメチャクチャ解説もして来た。入場無料の寄付金制演奏会で会場も狭かった為、「多分殆ど収入にならないと思うの。」と彼女は言っていたが良い演奏の甲斐あって結構お金が集まった。2人揃って上機嫌。

その週末バーゼルからバレエダンサー先生(フルート)が見えて腹話術人形(フルート・ブラジル)の務めるブラームス音楽院で講習会。3月2日には講師演奏会が有った。今回もピアノやチェロのオリジナル曲が多くバレエダンサー先生らしい曲目だったがフランスの歴史的フルーティストであるゴーベールのフルート・ソナタは今迄の彼からはあまり感じなかった慎ましさが出て素晴らしかった。幾つになっても演奏家は変化出来るんだな…。

3月5日、サラ(オーボエ・ドイツ)とカテリナ(フルート・ウクライナ)と郊外の老人ホームで小演奏会。今回はサラと私がそれぞれ現代作品を演奏するのでホームのお客様の気に入るかどうかが不安。「全員とは言わないけど絶対興味は持ってくれるはずよ!」と彼女は言う。カテリナはロマン派の作品を吹くし3重奏はアーノルドの楽しい楽しいブルジョワ組曲だしバランスも取れてるから大丈夫!と自信を持って会場入り。
現代曲では演奏しながら面白がっているお客様と早く終われと思っているお客様両方の空気が感じられたがブルジョワ組曲は皆さん喜ばれ終楽章をアンコールにもう一度弾いて来た。
サラが言うには、「終わった後或るお客様が、『でもまあ、良かったわね。』って言っていたわ。」だそうです…。