笑う伴奏生活

ハンブルクから愉快な共演者達を御紹介します。

ルッカにて、その2。

 誉め殺し先生の運転で麓のカフェに朝食に。借りる車は歴史的(例・屋根を手動で開ける)なものです。火曜日は市場も出るそうです。

 方向転換しようとしたらタイヤが砂利の上で空回りを始めました。車は坂の手前30cmの所で止まっています。同乗する学生のLとMも大慌てで後輪の下にゴムを敷いたり色々試しますが上手くいきません。
「まだ少し距離が有るから前に動かしてみるわ!」
…坂までは30cm程度です。進み過ぎると坂を転がり落ちるでしょう。
 我々3人が固唾を飲んで見守る中誉め殺し先生見事方向転換に成功ッ!良かったッ(録画すれば良かったッ!)!意気揚々と麓のカフェへ。何を食べても飲んでも美味しく安く、この後毎朝行くことになります。翌日には2人増え木曜日には全員で行きました。歩いても25分位なので落武者先生も一緒に遠足。ヴァイオリンのAが足を怪我している為か金曜日にはまた例の2人が減りました…。


 レッスンは2人の先生が普段学校でみていないお互いの生徒をレッスンする興味深い方法で行われます。お2人の目指す音楽には共通点が多いもののレッスンの方法はかなり違うので戸惑う学生もいるのでは?と思うもののそこは普段学校で不定期(思いつきで)に開催される試演会で両方の先生から助言をもらい、その後宴会に流れる経験が功を奏し(?)違和感はないようです。先生達もイタリアの太陽と昼休みのプールのお陰かいつもより元気そう。ピアノ無しでのオーボエ3重奏のレッスン中は丘の頂上の修道院を目指して強い日差しの中をヒイヒイ言いながら辿り着いたら工事中でした(涙)…。


 買い物には危険を乗り越えた誉め殺し先生の運転で数人で隣町の大きなスーパーに行き、夕食は学生達がみんなで作ってくれるのですが、ピサでのイヤな予感が的中…ヴィーガン娘とその友が全然手伝わないのにヴィーガンだからあれこれ注文を付ける…と。謂わば料理長のLは、「私は今日まで毎日作ったんだから明日は彼女達にやってもらうわ。」とプンプンしていました。私は専ら台所写真係でしたが、この頃から何故か怒れる写真が流行り出します。
 誉め殺し先生のお達しもあり翌日は噂の2人が夕食を準備してくれましたが料理長Lもちゃ〜んと手伝ってあげたのでした。私は料理に参加すると悲しい合宿の想い出になりそうなので皿洗いで参加を…。

 

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怒れる調理場の写真1例。


続く