笑う伴奏生活

ハンブルクから愉快な共演者達を御紹介します。

夏学期卒業演奏会シリーズ 其の二

ハッまた一月以上空いた・・・。無理矢理まとめなきゃ。

フルートのしずちゃん(中国)。ドラえもんではなくお笑いの方からあだ名を頂いたようですが本人には言えません。でも彼女の先生はジャイアソなのでドラえもんファミリーという事にしても良いと思います。
いっつもオーガナイズに問題が有って二年前の学部の卒業演奏会の時にも初めて室内楽の合わせをしたのが本番の前日でしたがその歴史は繰り返されました。でもそういう人はいざ演奏会になると実にのびのびと吹くんです。鍵盤の足りないピアノで現代的協奏曲のピアノ版を弾くのはイヤでしたが観客もやんやの喝采で先生達も良過ぎる評価を下しました。打ち上げはジャイアソが鬱陶しかったので早々に退席しました。

二日後、オーボエのおふくろさん。昨年アルムちゃんの演奏会でベビーシッターをした為演奏を一つも聴けなかった人です。アルムちゃんは韓国に帰国してしまったのでご主人がベビーシッターをした為演奏を一つも聴けませんでした。彼女は慈愛に満ちた人てピアノ付きの曲を一曲しか演奏しませんでした。お国物イサン・ユンの「ピリ」は緊張感溢れる素晴らしい演奏でした。我が校のオーボエクラスはまとまりが良く、打ち上げに全員出席して全員飲んだくれました。

翌週、お坊さん(フルート・中国)。久々にハンブルク音楽堂での演奏です。シューベルトの名曲「萎める花」も有るし楽しみにしていました。7年前から一緒に演奏していますから彼の実力は知っているし、自己管理も出来ているのであがってメロメロになる心配は有りません。楽しく気持ちよく演奏して高い評価を得ました。打ち上げはバイエルンレストランにて。私以外は全員中国人。でもビールを飲まないわけにはいかなかったのです。

その翌日、女神(フルート・ルーマニア)。ゆっくり、でも着実に階段を上ってきた彼女。修士課程に進むことが残念ながら出来ませんでした。今日の演奏は集大成になるでしょう。
誰もが卒業演奏会で演奏することをたじろぐライネッケの「水の精」。ドラマチックに吹いて私も楽しみました。ゴーベールの組曲も響が美しく、彼女が修士課程に入れなかったことは我が校のフルートの方向性が間違いつつあることを示しているのではないかと危惧しています。
終演後彼女がくれたワインは今年の湖畔の城での夏合宿の帰り道に電車の中で回し飲みをしたのと同じものでした。何故こんなことで感動するんだろう?

さあて、未だ8人残っています。