笑う伴奏生活

ハンブルクから愉快な共演者達を御紹介します。

こうもり変装曲(変奏曲ではない)

6月18日、ザナエ(オーボエ・日本)卒業演奏会。2年半前に我らが憧れのザグレブのオーケストラに合格して今回は演奏会の為の一時帰独(こういう言い方あるのか?)です。試験をする・しないで二転三転有りました(これというのも B先生の 筆不精と忘れっぽさにかなりの比重で原因が有るらしい)が、最終的にはやることに。オーケストラとの両立で準備が大変なのにも関わらず難しく且つ楽しいプログラム!デランドルの序奏とポロネーズはメランコリックな序奏が気に入ったッ!長年弾かずにすんで胸を撫で下ろしていたスカルコッタスのコンチェルティーノを遂に弾く時が来てしまったのはさておき、最後を飾るこうもり変装曲はヨハン・シュトラウスの有名な喜歌劇を高校からの先輩である山洞智さんが編曲したもの。山洞さんご自身もピアノの達人だけあってピアノパートも難しい!
ザナエ自身は、「もう、ホンットに(準備状況が)ヤバいんですよ~!誰にも来て欲しくないです。絶対に誰も誘わないで下さいね!!」と怖い顔で言うものの、合わせてみると以前より表現力が格段に増していてこりゃ~良い演奏会になるぞ~と思い、ザナエのいる前で友達に日程をベラベラ喋ったら、「辞めて下さいッ!ホンッッットにヤバいんですからッ!」と毎回怒られた(でも辞めなかった)。
1曲目のデランドルの後物凄く緊張したと言って舞台裏でフラフラしていたがどの曲もちゃ~んとバッチリ吹いた。こうもり変装曲では事前に友人達に最後のシャンパンの歌の部分での手拍子をお願いしてあった(1番ノリノリだったのは落武者先生)がそれも狙い通り上手くいって大変楽しい演奏会だった。
翌々日にザグレブに戻った彼女は先日オリジナルなこうもり全曲をオーケストラの中で演奏したはずです。変装曲の後だけに余計に楽しく吹けたに違いありません。