笑う伴奏生活

ハンブルクから愉快な共演者達を御紹介します。

トルコのフルート娘達

 9月21日、フルートのM(トルコ)の卒業演奏会。極めてまともな学生さんであだ名は無し。入国制限でなかなかドイツに戻れず7月にやっと到着した。演奏会には事前に予約した数十名のみが入場出来た。その代わりに演奏会はライヴ中継され、彼女の故郷トルコでリアルタイムで視聴した友達から多くのコメントが寄せられた。
 作曲科の教授が大金をはたいて導入した人口音響装置(他の科の教授陣の大顰蹙を買う)が訳分からなくて我々演奏者の大顰蹙を買う。難曲レーガーのセレナードでパワーを使い過ぎたか最後のジョリヴェ作曲の「リノスの歌」はややスタミナ切れだったが持ち前のマイペースぶりで完奏した。彼女は大学院への進学が決まっています。
 10月26日、同じくフルートのB(同じくトルコ)の卒業演奏会。彼女は逆にトルコに帰りそびれ、ずっとずーっとハンブルクにいたそうです。
 この2人、国も楽器も入学時期も同じだがあまり一緒にいるのを見たことがない。仲が悪い訳ではなさそうだが…勿論どうでも良いことなんだけど。
 Bの方はあまり熱心に授業を受けていなかったのか卒業試験の許可がなかなか下りなかったり事務局の仕事が遅かったりして試験の日程が2転3転。どの日に変わっても予定が空いていた自分が少し悲しかった…。
 既に書いたかも知れないが我が校の2人のフルートの教授は対照的。ドアマン先生は何ヶ月も前から曲目もレッスンの予定も決めるのに対し、ジャイアン先生は2週間前に曲を変えたり前日までレッスンが無かったり…どちらが私にとって好ましいかお分かりですね?
 Gは能力の高い人なのでなんとか間に合ったが合わせの時には珍しく愚痴も出た。彼女も大学院に進学しましたのでこの2年間は少し頑固さを発揮してジャイアン先生に対抗して欲しいと思います。