クロアチアレストラン「ドブロフニク」はハンブルク及び近郊に計8つの支店を持つ。音楽大学の2年半の除染工事の間に通った仮校舎の近くの支店に足繁く通い、クロアチアを愛するさあクーナを下ろしましょうさん共々常連客として店員のみなさんとも顔馴染みになった。いつも帰り際にはスリヴォヴィツ(クロアチアの代表的シュナップス)をおまけしていただいた。
特にお馴染みだった2人がかわいい君(お目々くりくり)とゼアゲルネさん。ゼアゲルネさんは何かをお願いする度に「ゼアゲルネ」と言う人で、意味は「喜んで。」に近いだろうか。
或る時入店したら店員さんが知らない人ばかりになっていた。ショック!かわいい君は、ゼアゲルネさんは何処へ…何年かかけて築いた友情がっ!もうスリヴォヴィツは自動的には出てこない(涙)。
程なくコロナ禍期間に突入。やっとレストランに行けるようになって何度かいつもの支店に行ってみたがやはり彼等の姿は見当たらなかった。
先月ハンブルクの北の端ラールシュテットの講習会で伴奏した際にドブロフニクの支店が有ったので、最終日のレッスンが昼で終わった後昼食に行った。クロアチア人らしき人の好さそうなおっちゃんが出迎えて余裕で案内してくれた(どう余裕だったかはご想像にお任せします)。
クロアチアの人達はどちらかと言うとのんびりしていて席に着いても直ぐに注文を取りに来ないことがある。店員が全員クロアチア人ではないにしろここでも少し間をおいてから大きなマスクで顔の大部分を覆った店員さんがやって来て、
「お飲み物は何になさいますか?」
と聞いた。仮校舎時代にいつも頼んでいたお気に入りのボスニア白ワインがここでもメニューに有ったので、
「え〜ではジラフカをグラスで…」
と頼もうとしたら…!
「おお友よ!」
…へっ!?
「パルムベックの!」
くりくりお目々はマスクに覆われていなかった。かわいい君と感動の再会完了。やはり数年前に入れ替えがあってみんなお店を移動したのだそうだ。直ぐにさあクーナを下ろしましょうさんに知らせて数日後一緒に行きました。帰る時には以前のようにスリヴォヴィツをサービスしてくれました。ラールシュテットはちょっと遠いけど時々来よ〜っと心に決める。
かくして私は『ゼアゲルネさんを探せ!ドブロフニク全店舗ツアー』を敢行することを心に決めたのでした。残るは6店舗。手始めに1番近場のバーレンフェルト支店から行ってみよ〜!
…いた。
もうこれで他の5店舗に行く必要無くなったヮ。
ゼアゲルネさんは新店舗でも人気者のようでお会計の際にはどこのテーブルでも引き止められていた。そして私が帰る時にはやはりスリヴォヴィツをサービスしてくれた。
先日ドイツで1日に30万人を超えるコロナ感染者が出まして相変わらず用心が必要です。早く気楽に食事に行ける雰囲気に戻って欲しい…。