笑う伴奏生活

ハンブルクから愉快な共演者達を御紹介します。

謎の丸刈り美女

 3・4日おきに録画に付き合ってやって(高飛車)いるうちに春休みが終わってしまい、早速ドアマン先生クラスの学内演奏会。つくづくジャイアンクラスぢゃなくて良かったッ!と思った。オーケストラとの最後の卒業試験まで暫く韓国に帰る小学生を除き、代わりにデンマークからの交換留学生Mを加えて今学期の学生数は僅か4人。

 ドアマン先生は優しくてピアニストと一緒のレッスンもぜ〜んぶご自分でオーガナイズされるからか生徒達がすっかりおんぶに抱っこでレッスン以外には誰も私と合わせをしない…。よほど度胸が据わっているのか私をすご〜く信頼しているのか、それとも何も分かっていないだけか…。
 どうやら度胸と信頼のためだったようでみんなちゃんと準備していました。いつもは心配のない韓国のJは春休みサボったのか直前のレッスンではリズムを間違えまくっていたものの最後の数日慌てて練習したらしく演奏会では良く吹きました。


 中の1人、Hが1週間後に卒業演奏会をしましたが、思い返せば謎の学生でした…。多分中々の美少女なのですが女医さん風の丸眼鏡で相当な無表情。合わせの後で世間話に花が咲く訳などなく、合わせをお願いします〜と言ってくることもこちらが心配になるほど少ないのに、いざ合わせてみたらちゃ〜んと出来てる…ということが多かった。
 ものすごくクールでマイペースだと思っていたら一昨年の初夏、やっとコロナ規制緩和が徐々に始まり始めた(変な表現)頃中間試験前の合わせの時Hに久々に会ってまなこが点に…!!!


・・・丸刈り・・・


…やっぱりものすごくクールだった。


「今日はどの部屋?」
と全く普通に聞くから306号室だよと普通に答えてしまった。
 卒業演奏会には以前のように伸びた髪で臨んだが、ピアノとの曲は2曲とも比較的難曲なのにドアマン先生のレッスン以外はやはり合わせナシ。本番ばっちり。謎は深まるばかりでございます。もし彼女か大学院に受かったら2年かけて謎の解明に務めたいと思います。