笑う伴奏生活

ハンブルクから愉快な共演者達を御紹介します。

厳冬の教会にて

 12月11日、郊外のファーレンドルフにてチャリティーコンサート。例年初夏の開催だが冬に演奏するのは初めて。数週間前に演奏した誉め殺し先生によるといつもの教会はとても寒かったそうで、「暖房を点けておいてって何度も念を押しておいたわ。」とのことだが、さてどうでしょう。


 …寒〜い寒〜い。


 近づいて触れてみると確かに暖房は点いているもののそもそも威力が弱いらしい。落武者先生は、
「先週楽器が割れたばっかりなのに!」
と困惑の様子。Mはコロナが治ったばっかりだし、無事に終わりますように。私もメシアンの途中で指が凍りつきそう…。
 お客様が入ったら少しは暖かくなるかも!という希望も虚しく震えながらの演奏会に。シベリアで肩出しドレスで弾くというアルゲリッチの悪夢を僅かばかり地で行った気がします。自分が吹く時以外はみんなジャケットを着て演奏中は下がる音程と闘いながら完奏しました。


 今回はクリスマスらしくバロックの作品が大半を占めたのでメシアンはちょっと異色かなと思ったものの、没後30周年のクリスマスコンサートで教会で『みどり児イエスの口づけ』を弾きたかったので強行しました。結果前半の子守歌部分で指が固まっていったような気もしますが、誉め殺し先生の1歳のお孫さん(メチャクチャかわい〜!!!)も泣き出さずに聴いてくれたので良かったッ!です。誉め殺し先生は新人おばあちゃんなのです。


 打ち上げのギリシャ料理店では冬にここで吹くのは辞めようねと合意しつつ落武者先生は予定よりも少〜〜〜し多くのワインを飲んだ為に、来る時に乗せてもらった学生はみ〜んな電車で帰りましたとさ。


 こちらドイツは後10時間で新年を迎えます。皆様、良いお年を!