笑う伴奏生活

ハンブルクから愉快な共演者達を御紹介します。

無愛想先生

 1月26日、無愛想先生(クラリネット)クラス学内演奏会。返事の立派なG(韓国)が何故か出演しないので総勢3名。しかもハイ(中国)は学生同士で室内楽を演奏する為私が共演するのは僅かに2名。

 ゲネプロに行こうと思ったらホールの前でMちゃん(若〜いのでちゃんが付く。台湾)が、
「大問題発生です。ピアノの鍵が見つかりません。」
 大ベテランのNおばさんが長期病気欠勤しているので第2ベテラン素敵なハゲが早朝勤務で昼過ぎに帰宅。夕方守衛室にいるのは殆どバイトのような人なのでどうして良いか分からない。
 殆ど冗談のつもりで手持ちの伴奏部屋のピアノの鍵を試してみたら…


 …開いた。


知れ渡ったらピアノの鍵が無くなる度にイトさんイトさんと電話がかかってきそうなので今のは見なかったことにと居合わせた先生や学生に言うと皆口々に僕は何も見ていないよーピアノは最初ッから開いてたよねーとノリの良さを発揮。無愛想先生は、
「僕達のクラスは君がいないと始まらない。」
と表情を変えずに言った。


 こんな事で株が上がるなら大歓迎!


 演奏会はというと50人位申し込みがあって30人位しか来なかったけれど、管楽器の学生達が友達の応援に来ていたのは良かったッ!私は学生時代友人の演奏を聴くのが好きだったので。しかしMちゃんは緊張して思うように吹けなかったらしく、自分の演奏が終わったら練習室に泣きに行ったそうです…。